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板橋区の透析クリニック

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透析 > 人工透析とは

人工透析とは

いろいろな要因により機能しなくなってしまった腎臓の代わりに、身体に溜まった老廃物や水分を除去、電解質調整をおこなう治療です。腎臓から出ているホルモンは透析では調整出来ないため、注射薬や内服薬にて補います。 当院では患者様の状態にあわせ、血液透析(HD)と血液透析濾過(HDF)をおこなっております。

◎血液透析とは

透析に必要なシャント(動脈と静脈を吻合)を手術により作成し、その血管に2本の針を刺し治療を行います。血液ポンプにて体外に取り出された血液は腎臓の代わりとなるダイアライザーへと送られ、ダイアライザーで身体に溜まった老廃物や水分を除去し、また必要な電解質が補充され、きれいになった血液を身体に戻します。1回の治療は4時間程度で、週3回の治療が必要となります。

◎血液透析濾過とは

血液透析中に置換液または補充液という電解質溶液を大量に血液中に入れながら、同時に同等量をダイアライザーで除去する治療です。血液透析ではダイアライザーを介して「拡散・浸透」という原理を利用して分子量の比較的小さな老廃物を効率良く除去します。血液透析で除去されにくい分子量の大きな老廃物を効率良く除去するためにもう一つの原理である「濾過」を利用した治療が血液透析濾過となります。また血液透析濾過は「治療中の血圧が下がりにくい」「心臓への負担が少ない」というメリットもあります。

◎腎臓とは

腎臓は、背中側の腰のやや上部に左右1つずつあり、健康な腎臓はソラマメのような形をしています。 大きさは握りこぶしほどで、重さは1個150g程度の臓器です。 腎臓1個の中には約100万個のネフロン(糸球体と尿細管)とよばれる血液の濾過装置があり、心臓から送り出されてきた血液を濾過します。血液から濾し出された老廃物は、尿として排出されます。

腎臓の主な働き
体液の調節 尿を多くしたり少なくしたりして、体内の水分量を一定に保つ
老廃物の排泄 老廃物を尿として排泄
電解質の調節 電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなど)の濃度や量を調整する
酸塩基の調節 血液を弱アルカリ性に保つ
ビタミンDの活性化 摂取したビタミンDは腎臓で活性化され、活性型ビタミンDとなる。ビタミンDはカルシウム、リンのバランスを整え、正常な骨を維持するのに執拗なホルモン
エリスロポエチンの分泌 赤血球の生産を促すエリスロポエチンを分泌する
レニンの分泌 血圧を調整するホルモンであるレニンを分泌する
腎臓の機能が低下すると

・水分が体にたまる…身体のむくみ、高血圧、低ナトリウム血症、肺水腫
・老廃物が体にたまる…尿毒症症状(食欲低下、吐き気、嘔吐、意識混濁、けいれんなど)
・電解質が体にたまる…高カリウム血症、高リン血症
・血液に酸がたまる…呼吸が速くなる、電解質バランスが崩れる
・ホルモン異常…貧血、骨がもろくなる、高血圧など

◎慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病(chronic kidney disease=CKD)は慢性に経過する腎臓病を指します。CKDの原因にはさまざまなものがありますが、生活習慣病(糖尿病、高血圧など)や慢性腎炎が代表的で誰もがかかる可能性のある病気です。 CKDの初期は自覚症状がありません。病気が進行すると貧血、倦怠感、むくみ、息切れなどの症状が現れてきます。 これらの症状が自覚されるときには、CKDがかなり進行している場合が多いといわれています。早期発見は難しいのが特徴です。早期発見のためには、定期的な検査が有効です。

慢性腎臓病(CKD)は①尿検査、画像診断、血液検査、病理などで腎障害の存在が明らかであり、特に0.15g/gCr以上のタンパク尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)がある①、もしくは糸球体濾過量(GFR)<60ml/分/1.73m2である②、の①・②のいずれか、または両方が3か月以上持続することで診断します。
血清クレアチニン値、年齢、性別からおおよその糸球体濾過量(GFR)として、18歳以上であれば推算糸球体濾過量(eGFR)を計算でき、その値からも診断することができます。推算糸球体濾過量(eGFR)は、どれくらい腎臓に老廃物を尿へ排泄する能力があるかを示しており、この値が低いほど腎臓の機能が悪いということになります。

eGFR(ml/分/1.73m2)=194×Cr-1.094×年齢(歳)-0.287  *(女性は×0.739)

慢性腎臓病の重症度は、原因・腎機能・タンパク尿(アルブミン尿)によるCGA分類で評価します。分類は日本腎臓学会の「CKD診療ガイド2012」に基づいています。

原疾患 蛋白尿区分 A1 A2 A3
糖尿病 尿アルブミン定量(mg/日)
尿アルブミン/Cr比(mg/gCr)
正常 微量アルブミン尿 顕性アルブミン尿
30未満 30~299 300以上
高血圧
腎炎
多発性嚢胞腎
移植腎
不明
その他
尿蛋白定量(g/日)
尿蛋白/Cr比(g/gCr)
正常 軽度タンパク尿 高度タンパク尿
0.15未満 0.15~0.49 0.50以上
GFR区分
(ml/分/1.73m2)
G1 正常または高値 &90
G2 正常または軽度低下 60~89
G3a 軽度~中等度低下 45~59
G3b 中等度~高度低下 30~44
G4 高度低下 15~29
G5 末期腎不全
(ESKD)
<15

のステージを基準に、黄⇒オレンジ⇒赤の順にステージが移行するほどリスクは上昇する。

CKDはその原因や進行度に応じて治療目標を定め、管理していくことが可能です。自覚症状がなくても自己判断はせず、まずはご自分のステージを把握してみましょう。 食事療法や血圧管理、薬物療法などで腎機能の悪化を予防し、腎不全に進行することを予防できます。腎機能の悪化を防ぐには、治療を継続することが重要です。かかりつけ医に専門の医療機関の受診を勧められたら、指示に従って必ず受診しましょう。

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