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透析患者さんのための冬の果物ガイド  いちご・りんご・みかんを安心して楽しむコツ

2026.02.10

はじめに

冬は一見すると食材の選択肢が少ない季節に思えますが、実は果物が一番おいしくなる時期でもあります。

甘みが増したいちご、貯蔵で味がのったりんご、こたつの定番・みかん。寒い時期ならではの楽しみですよね。

一方で、透析患者さんにとっては、果物=安全とは限らないのも事実です。
果物は水分が多くヘルシーな印象がありますが、、種類や量によってはカリウム負荷が思った以上に大きくなることがあります。

今回は、いちご・りんご・みかんについて「100gあたり」と「1個あたり」の栄養素を整理し、
冬の果物を安心して楽しむためのポイントを解説します。


冬の代表的な果物と栄養素

🍓 いちご(生)

100gあたり
カリウム:約170mg/リン:約27mg

1粒(中サイズ・約15g)あたり
カリウム:約25mg/リン:約4mg

👉 いちごは1粒あたりの負担が小さい果物です。
5〜6粒食べてもカリウムは約125mg程度。
「少しずつ楽しむ」には向いていますが、練乳や砂糖のかけすぎには注意しましょう。


🍎 りんご(生)

100gあたり
カリウム:約120mg/リン:約11mg

1個(中サイズ・約250g可食部)あたり
カリウム:約300mg/リン:約28mg

👉 りんごは1個まるごと食べると意外と多め
「毎日1個」が習慣になると、知らないうちにカリウムが積み重なります。
1日半分程度を目安にするのが安心です。


🍊 みかん(生)

100gあたり
カリウム:約150mg/リン:約15mg

1個(Mサイズ・約100g可食部)あたり
カリウム:約150mg/リン:約15mg

👉 みかんは食べやすさが最大の落とし穴
2〜3個はあっという間ですが、
3個でカリウムは約450mgに達します。
「今日は何個食べたか」を意識しましょう。


カリウム・リンの摂りすぎがもたらすリスク

高カリウム血症
→ 重篤な不整脈を起こし、命に関わることがあります。

高リン血症
→ 骨粗鬆症や血管石灰化の原因になります。
骨折リスクの上昇や、心筋梗塞・心不全にもつながります。

透析患者さんでは
・カリウム:1日2,000mg以下
・リン:800〜1,000mg程度

が一つの目安とされています。
※リンは「たんぱく質摂取量(g)×15mg/日以下」が参考指標です。
(体格・栄養状態によって調整が必要です)

*最近の考え方について
近年は
・果物・野菜由来のカリウムは血清カリウムを必ずしも大きく上げない可能性」
・高齢・やせ型の方では、数値よりも摂取量維持を優先すべきケース

なども学会で議論されています。
ただし重要なのは、重ね食い(みかんを何個も食べた後にりんご+いちご)、カタメ食い(いただきものを一気に食べる)を避けることです。


まとめ

冬の果物は、
選び方と量さえ間違えなければ、透析患者さんでも楽しめます。

「1個でどれくらいか?」
「今日はすでに何を食べたか?」

この2点を意識するだけで、旬の味覚はぐっと身近で安全なものになります。

当院では、管理栄養士による栄養指導を定期的に行っています。果物との付き合い方で迷ったときは、
どうぞお気軽にご相談ください。


📚 参考文献

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