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介護施設に入所中の透析患者さんを、地域連携で支えるために

2026.08.07

介護施設に入所されている方の中には、定期的に透析治療へ通院されている患者さんもいらっしゃいます。

透析治療は、週3回など継続的な通院が必要です。そのため、患者さんご本人やご家族だけでなく、介護施設のスタッフやケアマネジャーの方々にとっても、「どう安全に、無理なく通院を続けるか」は大きな課題になります。

近年、透析患者さんの高齢化は進んでいます。日本透析医学会の統計調査によると、2024年末時点で慢性透析患者さんの平均年齢は70.27歳新たに透析を開始された患者さんの平均年齢も71.69歳と報告されています。

※出典:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」

 

高齢化に伴い、歩行が不安定な方、車いすが必要な方、認知機能の低下がみられる方など、ご自身だけで通院することが難しい患者さんも増えています。日本透析医学会の報告でも、ADL低下や通院困難を抱える透析患者さんの増加が指摘されています。また、地域調査では、65歳以上の高齢透析患者さんの約3割が要介護認定を受けていたとの報告もあります。

※出典:日本透析医学会「鹿児島県の高齢透析患者介護関連実態調査報告」

 

介護施設に入所されている透析患者さんの場合、特に大切になるのが、施設での生活リズムとの調整です。

施設には、食事、服薬、入浴、リハビリ、介護スタッフの配置など、日々のスケジュールがあります。一方で、透析クリニック側にも、透析開始時間や終了時間、送迎ルートがあります。

そのため、送迎時間がうまく合わないと、患者さんにも、介護施設のスタッフにも負担がかかってしまいます。

当院では、透析患者さんの送迎をすべて外部業者に任せるのではなく、自院のドライバーが対応しています。患者さんの状態や介護施設のご事情に合わせて、できる限り柔軟に送迎時間を調整できる体制を整えています。

また、当院では介護施設のスタッフやケアマネジャーの方々との情報共有も大切にしています。

透析中の血圧変動、体重の増減、ADL、認知機能の変化、送迎時の様子などを共有することで、患者さんの安全を守りやすくなります。透析クリニックで見える患者さんの姿と、施設での日常生活の様子は必ずしも同じではないため、密な連携が重要です。

今後、介護施設に入所しながら透析治療を受ける患者さんは、さらに増えていく可能性があります。独居の高齢者や老老介護の世帯が増える中で、介護施設と透析クリニックの連携は、これまで以上に重要になっていくでしょう。

透析クリニックと介護施設がしっかり連携することで、患者さんにとっても、施設にとっても、より良い透析医療を提供できると考えています。

当院は今後も、介護施設と透析クリニックがしっかり連携し合いながら、入所中の患者さんが安心して透析治療を続けられる体制づくりに取り組んでまいります。

 

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