下肢静脈瘤

◎下肢静脈瘤とは

◎下肢静脈瘤の治療

足の血管が青く浮いているものの、検査にて静脈瘤の原因となる静脈に逆流を認めない場合は、治療は必要ではありません。美容的に気になる場合、当院では可能な範囲で保険診療にて硬化療法を行なっています。

検査で静脈に逆流が認められ、足がつる、むくむ、皮膚炎があるといった症状がある場合は、根本的な治療をお勧めします。根本的治療にはレーザー治療やストリッピング手術があり、保険診療で行えます。治療の詳細は、お問い合わせください。

◎下肢静脈瘤フローチャート

◎下肢静脈瘤の原因

下肢静脈瘤の原因は、静脈の中にある逆流防止弁が壊れて正常に機能しなくなるためです。引き起こす原因として遺伝、妊娠・出産、立ち仕事、加齢等が挙げられます。通常、足の静脈は重力に逆らい足から心臓に血液を戻していますが、弁が壊れることで慢性的に逆流し下流の静脈に血液が溜まり、瘤（こぶ）の様に膨らんでしまう静脈特有の疾患です。

◎潰瘍とは

下肢静脈瘤が重症化すると皮膚組織が壊死し、穴があいたようになります。「うっ滞性潰瘍」とも呼ばれ、レーザー治療などの根本的な治療が必要になります。皮膚科で軟膏を塗布してもらっても完治することはありません。放置すると感染症や出血を起こし、日常生活に支障をきたしますので、早期の治療をお勧めいたします。

◎外来による潰瘍治療

レーザー治療などの根本的治療前後の治療方法はとても手軽です。潰瘍を水道水でよく洗い流した後、弾性ストッキングを着用し圧迫してください。消毒や軟膏を塗布する必要もないため疑心暗鬼の方もいらっしゃいますが、下肢静脈瘤による潰瘍はこの治療法で90%以上完治しています。

医療保険、生命保険の給付について

保険ご加入者の方に限られますが、レーザー治療、高周波治療等の手術を受ける場合、5〜10万円程度の日帰り手術給付金が支払われる場合があります。ただし、加入保険によって金額や給付されない場合もありますので、詳しくは保険会社にお問い合わせください。 当クリニックにて診断書の記載も承っております。ご希望の際は、保険会社所定の診断書をお持ちください。費用につきましては、受付にてお尋ねください。 ※注射による硬化療法は給付対象外になります。

初診から術後までの流れ

初診

問診票ご記入後、超音波検査・医師による診察・採血や心電図等の術前検査を行います。超音波により血管や血流を検査することで、正確な診断につながります。手術をご希望される場合、看護師から手術に関する注意点等を丁寧に説明させていただきます。手術日の予約を取り終了。初診の所要時間は30分から1時間程度。

手術

受付にて体温を測定します。問題なければ手術室に入室し、血圧及び呼吸の状態を測定します。手術するマーキング箇所を確認後、レーザー手術を行います。手術終了後は包帯を巻きます。その後、患者様は弾性ストッキングを着用して終了です。所要時間は片足30分、両足1時間。ストッキング着用は10〜30分です。

術後

手術後は、安静にする必要はなく普段通りに過ごせます。軽めの家事、仕事であれば直後から可能ですが、あまり足に負担をかけすぎないように気をつけてください。原則、術後3日以内を目安に超音波検査や医師の診察を受けていただきます。次回の診療は1ヶ月後を予定。術後の経過によって再診の時期は前後します。 所要時間は15分前後。